こんにちは。
すっかり寒くなりましたね。まだ日差しが暖かいのがありがたいです。
当院の糖尿病専門外来では、糖尿病専門医が常勤している、つまりいつでもご相談を受けることができます。
糖尿病は食事を見直すことが大きな課題ともなりますが、ご存知通り足立区は糖尿病患者数が多い区・糖尿病にかかわる医療費が多い区でもあります。
以下2015年足立区HP記事より。
『足立区民の健康寿命(注1)が都平均より約2歳短い』という事実をご存知でしょうか。この大きな一因となっているのが、偏った食生活が引き起こす生活習慣病です。
足立区は特に「糖尿病に関わる医療費」が23区最多(ワースト1)ということから、糖尿病が足立区民の健康寿命を短くしている最大の阻害要因と捉えています。
(注1)健康寿命:一生の中で、介護等を必要とせず健康で日常生活を送れる期間のこと
と、いうことから足立区では
「野菜をたべよう!」という広告をよく目にするかと思います。
今月は足立区の糖尿病月間です。
ちなみに、世界糖尿病デーは11月14日(月)で、今年は10周年です。
世界糖尿病デーを含む一週間を全国糖尿病週間として、各地で一般向けの講演会や健康相談などが行われます。
当院でも相談会を開催いたしますので、ご興味のある方は奮ってご参加ください。おまちしております!
なお、足立区の糖尿病月間もこちらの開催に準じたものとなります。
これからも当院では地域の健康のお手伝いをすべく励んでいきたいと思っております。
足立区民に糖尿病が多いこと、そして糖尿病予防で重要な野菜摂取量も少ないこと、この2つの現状を打開するため、足立区では「あだち ベジタベライフ~そうだ、野菜を食べよう~」をキャッチコピーに掲げ、野菜が食べやすくなる環境づくりを進めています。
ベジファーストとは・・・
主な内容としては・・
こうした地域の活動に当院もお手伝いができればと考えております。
糖尿病習慣を機に普段の食生活を見直すとともに、定期的な検査を。
日本糖尿病学会認定専門医 副院長 栗山有祐
糖尿病には怖い合併症が伴います。
自覚症状がなく進行するのも恐ろしいことですが、重症になってからでは取り返しがつかないのです。
治療は進行を防いだり、症状を緩和するものとなってきます。
今日はその合併症の一つ、「糖尿病性網膜症について」のお話です。
糖尿病性網膜症とは・・・。
①概要:
*糖尿病が原因で目の中の網膜という組織が障害を受けてしまい、視力が急激に低下する病気を指します。
(血糖が高くなり、糖が細い目の血管を傷つける→出血)
*網膜:目の中に入ってきた光を刺激として受け取り、脳への視神経に伝達する組織。
*糖尿病性網膜症・糖尿病性腎症・糖尿病性神経障害を合わせて、「糖尿病の三大合併症」といいます。
*定期的な検診と早期の治療を行えば病気の進行を抑えることができます。
②症状:病期の進度別で以下の通りです。
*初期:自覚症状無し。目の中の血管の状態は小さな出血など、少しずつ異常があらわれていることが多い。
*中期:視界がかすむなどの症状が出現。目の血管はつまるなどの障害が起きています。
*末期:視力低下や飛蚊症が起こる。失明の確率が急増。目の中で大きな出血が起こったりあるいは網膜はく離がおきたりする。
③治療:
*初期:定期健診で経過観察。
*中期:レーザーで眼底を焼く処置を専門機関にて行う。
*末期:併発した目の病状について手術・処置を行っていきます。
外科手術等のご相談は提携病院にもご相談いただけるよう計画を立てます。
まずはこのような病状にならないよう、早期発見・管理が不可欠ですが、上記症状に思い当たることがあればなんでもご相談ください。
そのために当院では糖尿病専門医が常勤しております。ご相談はお早めに。